米上院、クラリティ法案の最終案を公表|民主党要求126件反映

米上院のシンシア・ルミス議員らは14日、暗号資産(仮想通貨)の市場規制を定めるクラリティ法案の最終案を示した。
1年を超える与野党の協議を経て、民主党側の要求にもとづく126カ所の実質的な変更を盛り込んでいる。上院は15日午後に審議入りの動議へ討論終結の採決を行う予定で、この採決の可決には60票が要る。
倫理規定と財務長官の権限、開発者の保護を追加
上院銀行委員会デジタル資産小委員会の委員長を務めるルミス議員らが公表した文書によると、最終案はティリス、ガジェゴ両議員の倫理案をほぼそのまま取り込み、執行に州司法長官の役割を持たせた。
決済用ステーブルコインに絡む預金の流出を防ぐ権限も、財務長官へ新たに与える。地域の銀行と、その融資に頼る農家や小規模事業者を守る遮断弁と位置づけている。
ブロックチェーン規制確実性法(BRCA)への修正では、開発者を送金業者としての登録義務から外し、民事の免責規定を置いた。資産を預からずにスマートコントラクトを動かす技術者を想定した内容にあたる。
農業委員会が担当した部分では、関連会社間の取引と利益相反に歯止めをかけ、州の消費者保護法の適用範囲をはっきりさせた。デリバティブ規制とCFTCの既存の権限には手を付けていない。
5月に銀行委員会を15対9で通過、ブラックロックなどが支持
法案は2026年5月、上院銀行委員会を15対9の賛成多数で通過した。7月には、トランプ大統領が自身と副大統領、裁判官、連邦の公職者とその配偶者へ厳しい倫理規定を自主的に課すことに同意した内容を含む条文が再提出されている。
支持を表明しているのは、ブラックロック、フィデリティ、フランクリン・テンプルトン、ゴールドマン・サックス、チャールズ・シュワブ、SoFiなど。全米警察友愛会と全米黒人法執行幹部協会も名を連ね、全米保安官協会と多数派郡保安官協会は反対を取り下げた。
ルミス議員は「1年にわたる激しい超党派の交渉を経て、この法案は準備が整った」と述べた。反対票は政治家個人の投資に対する倫理改革への反対であり、米国の仮想通貨分野での主導権を海外の競合へ渡すことになるとも語っている。
討論終結が成立した場合、14日に示した条文は修正案として提出される。